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HOME > 情報発信 > 孔市良通信 > オーストリアチロルアルプスとドロミテの山と花の旅Y


 

1.カルス村へ
 7月21日朝9時にコルティナダンペッツォのホテル「ヨーロッパ」を出発する。昨夕は時間が遅くなったので、ドライ・チンネの帰り道に立ち寄れなかったミスリーナ湖にバスを止めて、もう一度ドロミテの山々を見る。
 このミスリーナ湖の正面北側には昨日のドライ・チンネの三つの岩峰がそびえている。湖の水は澄んでおり、鴨の親子がゆっくり泳いでいてすがすがしい。みやげ物屋は早速日本語放送を流し始める。みやげ物屋で数人の人が登山用の帽子を買っていた。なかなかよかったが、バスの中でもう一度見ると「メイド・イン・チャイナ」と印刷されていた。私も昨年、シャモニーのスポーツ店で帽子を買ったら、やはり「メイド・イン・チャイナ」であった。帽子はすべて中国産と思え、が教訓である。
 当初の計画では、東チロルの主都リエンツの町からイーゼル川を遡って、フーベンの村を過ぎて標高1000メートルのマトライの村に行く。そしてここからロープウェイで山頂まで行き、ヨーロッパ・パノラマ道と名付けられた山道をカルスへ下りるリフト駅まで歩くというものであった。
 しかし、マトライからのロープウェイが昨日の雷で動かず、やむをえずフーベンの村までバックして、カルスの谷を北上して標高1325メートルのカルスの村に来る。残念ながらリフトは1時まで休憩。牧草地で昼食にして、リフトの動くのを待つ。
 この村の牧草地の中にザンクト・ゲオルグ教会がぽつんと建っている。ロマネスクの小さな礼拝堂、鐘塔は1366年ゴシック様式。「時が止まったようなチロルの風景」を代表するたたずまい。この風景はポスターにも多く使われている。
リフトでカルスグロースブリック(2000メートル)まで登り、ここからマトライから登ってくるとぶつかるマトライヤーテールの山小屋(2207メートル)をめざす。少し小高い縦走路に出て振り返ると、明日訪れるオーストリアの最高峰グロスグロッツナー(3797メートル)の雪の頂上が見える。
 このパノラマ道に多く見られる花は、ハクサンチドリ、ゲンチアナ・アルバーター、ところどころにアルペン・ローゼ、真っ赤なイブキジャコウソウ。
 カルスの村で写真を撮った後、なぜかカメラがつぶれてしまった。残念ながらこれ以後は仲間に写真をもらうしかなくなった。1時のリフトで上り、4時45分のリフトで下り、今夜の宿泊地リエンツに向かった。
 リエンツのホテル「トラウベ」で夕食をしていると、窓の下には特設舞台があり、チロルの服装チロリアンハットの30人位の楽団によるポピュラーなクラシックの演奏が始まった。町中から観光客が集まってきて急ににぎやかになった。窓の下での音楽を聴きながらのホテルの夕食とは、オーストリアならではの体験と思ってうれしくなった。


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