まわりには何もなく、この神殿だけが堂々と建っている姿は、純粋な孤高の美しさを感じさせる。この神殿の裏の谷が石切場であり、神殿のはるか前方の1キロ先のバルバロ山の頂上には、ヘレニズム時代の劇場が残っている。ここから一部が見られるが、時間がなくて、劇場までは行けなかった。
ゲーテはイタリア紀行の中で、セジェスタのことを「この地は豊饒でありながら物侘しく、どこもよく開墾されているが、ほとんど人家というものを見ない」と感想を書いているが、私も全く同感で、広々とした明るい空間に、ドーリア式神殿のみ、見るべきものはこれ一つというのも、なかなかいい観光であると思った。ここからバスで5分位のレストランで昼食の後、1時50分、マルサーラ、モツィアに向け出発した。 セジェスタの遺跡にて |