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HOME > 情報発信 > 孔市良通信 > 「ローマ神話発祥の地 エリーチェへ」



1.エリーチェの町へ
 モツィアを出発して、シチリア最西端の町、一番アフリカに近い町トラーパニの方向をめざして走る。この町の背後にそびえるエリックス山の標高751メートルに築かれた町がエリーチェである。
 トラーパニからバスで約50分。坂道をぐるぐると走って高度をあげてゆくと、下りはトラーパニの市街、海岸線には塩田が見えてくる。
 このエリーチェこそ、地中海地方の生殖の女神、航海の守護女神の聖地であり、フェニキア人のアスタルテ女神、ギリシア人のアフロディテ女神、ローマ人のヴィーナス女神に捧げられた至聖所がこの山に建っていたのであり、ギリシア、ローマ神話発祥の地とも言われている。
 この町に到着したのがすでに夕方5時20分。1時間の散策と買物の自由時間しかない。バスの駐車場で降りると、右手前方の断崖にへばりつくように城壁が建っており、巨石で積み重ねて築かれた下部は紀元前8から前7世紀にさかのぼる古い物で、前5世紀にフェニキア人によって着工され、ローマ時代に修復されたといわれている。もともとはセジェスタと同じく、トロイアの落人であるエリミ族の都市であったが、フェニキア人と同じセム系種族で、仲が良く、フェニキア人の女神アスタルテを祀っていたのがはじまりである。

 時間がないので、駐車場の近くに建っているマトリーチェ教会を見る。この教会は、1314年に建てられ、二連窓の鐘楼は1312年のものである。なかなかバランスのよい教会建築である。


2.「王の道」で買い物
ここを起点に石畳の道をゆっくり町の中心に歩いて行くと、左右にいろいろの土産物店やレストラン、お菓子屋が並んでいる。この道はヴィットリオ・エマヌエレ大通りといい、古代の「王の道」で、実際は狭い道だが、この道に面してバロック期の邸館も多数みられる。この道筋の店で、有名なマルサラワイン1本、食塩ビン入り多数、果物の形をしたお菓子、エキストラバージンオリーブオイルなどを買い込んで、ご機嫌で6時15分すぎ、バスの駐車場に帰ってきた。6時20分きっちりバスは出発し、パレルモのホテルには8時10分に帰り着いた。
パスタ、子羊のチーズばさみ、チーズのお菓子の夕食をホテルで食べて、風呂に入って寝た。
セジェスタで少し時間をとりすぎ、少々バランスを欠いた一日になってしまった。


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