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HOME > 情報発信 > 孔市良通信 > 「シチリア紀行−エトナ山に登る」


 

1.タオルミーナからエトナ山へ
 5月9日(火)午前8時45分にバスでタオルミーナのホテルを出発し、まずカターニアに向かって車を走らせた。タオルミーナは、映画「グランブルー」のロケ地で有名である。ホテルはこの海岸のそばにあり、バンガロー風の一軒家が並んでいた。このホテルから走り出してすぐの右手前方にエトナ山が見え、左手はイオニア海の青い海に白波が見える。目指すエトナ山は、ヨーロッパ最大の活火山で、遠くからの姿は円錐形で、どこから見ても美しい山である。噴火は有史以来、135回を越えている。最も長期間に及んだ噴火は、1950年11月25日から1951年12月まで続いた噴火であり、最も近いところでは、2002年から2003年にかけての噴火である。なお、この山に登って、日本に帰ってからすぐに又、エトナ山が噴火したというニュースが日本の新聞にも出ていた。道はカターニアの待ちの手前をエトナ山に向かって高度を上げていく。山麓はブドウ畑、柑橘類などの畑で、緑豊かな山道の風景である。


 午前10時過ぎ、1910メートルの地点にある、イタリア山岳会の小屋のある広場に到着した。この附近は、冬の間はスキー場になっており、1910メートルのこの地点からロープウェイで2500メートルの地点まで登ることが出来、この斜面にリフトが設置されている。6人乗りのロープウェイで、2500メートルの地点まで来るとさすがに風も強く、寒い。天候は晴天で、登山日和である。たくさんの登山者が、ここから2900メートルの中央噴火口近くまで登っていくのが見える。


2.ジープで山頂近くへ
 私たちのように時間があまりない観光登山組は、大型ジープで溶岩と雪の道をぐるぐると廻りながら、2900メートルの地点まで行くことになる。2900メートルのところまで来てジープを降りると、グループごとに山岳ガイドが付き、このガイドに連れられて、2001年から2002年にかけて噴火したその噴火口の周りを一周するのである。ジープを降りた地点からは、エトナ山の頂上の三つの峰は、目の前に美しい姿を見ることが出来るが、きちんとした登山者でも現在は、火山活動が活発で、頂上までの登山は許されていない。3000メートルの高さにしては雪が少ないと思っていると、ガイドが手で地面を触ってみろという。ゴツゴツした溶岩の砂の上に手をあてると、手が温かく感じる。腰を下ろすとお尻が温かくなる。2002年に大爆発があって4年しか経っておらず、火口壁の周りを歩いていてもあちらこちらで煙が吹き出しているのに出会う。ウインドヤッケなどを着込んで本格的な登山の格好をしているのに、風邪がきつくて寒さが身にしみる。じっと立っているのがつらい。シチリアの最高峰に登ってきたことだし、天気が良くて美しい山頂も見ることが出来て満足である。ゲーテも1787年5月4日に強風の中、火口付近まで登ったと「イタリア紀行」(中)に出ているが、私たちも遠い日本からやってきて、ゲーテも登ったエトナ山に200年ちょっとぶりに登ったと思えば、少々の寒さも我慢できるというものである。それにしても山頂付近の寒さは格別で、早速、写真撮影をして急いで下山した。山小屋のそばまで下って、にぎり飯とみそ汁などで昼食にした。



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